大半の楽曲をロボットが歌うのですが、その声についてもあえて表現するならば、泣きながら笑っている、という感じに聞こえるものです。(その点では、「こどもと魔法」のライナーで惹かれると書いていたサーカスのピエロと、合い通じるものがあるのかもしれません。)
全体に渡ってほのかに漂うレトロな雰囲気も、このアルバムの魅力だと思います。
ラストの「余呉湖にて」は、とても美しい曲。
大半の楽曲をロボットが歌うのですが、その声についてもあえて表現するならば、泣きながら笑っている、という感じに聞こえるものです。(その点では、「こどもと魔法」のライナーで惹かれると書いていたサーカスのピエロと、合い通じるものがあるのかもしれません。)
全体に渡ってほのかに漂うレトロな雰囲気も、このアルバムの魅力だと思います。
ラストの「余呉湖にて」は、とても美しい曲。
常套句的な進行を避けた和声連結。細部まで計算、展開された美しいメロディを歌うスピーチマシン。
音響系、エレクトロニカというと、音響の探索だけに終わってしまうものが少なくない中、真に『音楽』そのものを探究している事が素晴しい。
個人的には、ボーナストラックのM16が好き。「ラーソーレドレミー」という部分は泣けます(笑)。本当に。
内容は前回「ソングブック」で見せた「人間の声」を一切排除し、スピーチマシンというものを使い、機械で歌わせるというという、丁度前回のアルバムと対になる内容。機械の声は非常に有機的に電子音と絡み、非常にゆったりとした空間と、同時にドキドキする瞬間を届けてくれる。
スピーチマシンがひょっとしたら苦になる人もいるかもしれない。また、彼にはまだまだ作品をリリースし、傑作を送りだして欲しいという気持ちから、4点。休止するには早すぎるよ。