水の自然な振る舞いを
★★★★★
こういう位置づけの“水”の本はいままでありませんでした.
水に関する日本語の本の多くは,専門家向けの数式がたくさん入った水文・水資源関係の本,もしくは一般向けの飲料水に関すること,河川に関するものがほとんどで,本書のように水循環そのもの,とくに雨として降った水が,陸地を流れて再び空へ戻るまでの様子をわかりやすく綴った本はほとんどありませんでした.
日本ではなじみの薄い水文学というものを,理解してもらうにはうってつけの本です.
本書で,風景としての川や飲み水としての水ではなく,循環する水,生きている水の不思議な振る舞いについて思いを巡らせてみませんか?