初級文法と基本的な発音練習が終わったら、次は音読です。この本は初級第二段階(ショートパラグラフの音読練習)に最適と思います。
普段の生活に関連する場面が、初級者に適当な長さのパラグラフになっているので、繰り返しCDを聞きながら音読することで、発音・基本構文・単語を脳にしみこませることが出来ると思います。
・代表的な基本文法が随所に散りばめられていること。
・テーマが設定された複文の文章から構成され、話の流れを通じて
自然と中国語を学習できること。
・付属CDが適度にゆったりとしたテンポであり聴き取りやすいこと。
・本文を題材とした会話練習も用意されていること。
中国語学習のゴールが、旅行や挨拶などの定型会話だけでなく、
自分の考えを中国語で語れるようになりたい人には、最初のきっかけ
として大いに参考となる本ではないでしょうか。
CDはゆっくりしたスピードなので、自分の発音を確認しながらシャドウイングもしやすいですし、一回の分量が少ない割には(全80講義)、豊富に文法事項が盛り込まれていて、丸暗記すると非常に力がつきます。
(私はほぼ丸暗記しました。一般会話では構文力・単語力・会話の幅がかなり広がりましたよ)
今は仕事で使うぐらいに中国語を話せるようになりましたが、この本の丸暗記が土台で非常に役に立っています。
作者の中国語が少々古い感じもするけど、はじめはこれぐらいの文章を覚えておくのがいいと思います。
ただ、まとまった文章を読み上げられたときに、知らない単語がぽんぽん出てきただけで先の文章を聞き取れなくなってしまうとか、そういった自分の不具合を修正できる、この手の教材としては稀有な存在。
しかし舞台は日本。そもそもこの本が「中国語で日本の生活を表現」してるのだから仕方ないのだけれど、中国の土地名などを盛り込んだ姉妹版が出れば、間違いなく最強ツールになるだろう。それで星を1つ削ったけど、聴きとり練習でこのレベルを探しているなら、これがいいとおもう。60章も詰め込んであるのだから。