日本語入門書としては最良のもの。
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社会運動については、まだ日本語の文献で包括的に勉強できる文献がないので、こうした文献があるのは非常に助かります。
こちらを読んだ上で、McAdamらが書いたComparative Perspectives on Social Movements(邦訳が待たれます!)や、あるいはC.Tillyが書いたSocial Movements, 1768-2004などを読めば、昨今の社会運動論については非常によい理解が出来るのではないでしょうか。
シャカイウンドウって何?―社会運動論の入門書―
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この本は、「社会運動」という言葉を聞いたことの無い人向けの入門書だ。社会運動論は社会学の中において一分野をなしているが、21世紀の現在においてこの用語は日常で聞くことはそうない。NPOやNGOという言葉は聞いたことがあっても、社会運動と聞くと一昔前の言葉に聞こえる。しかし、私たちの身の回りに社会運動(NPO・NGOを含む)は生じ、制度や政策、価値観を変えている。聞きなれないこの重々しい言葉を、この本はやさしく解き明かしてくれる。
この本を読んでさらに社会運動に興味を持ったら『社会運動という公共空間―理論と方法のフロンティア』をお勧めする。こちらは学術書。
NPOとボランティアと社会運動の関係がわかる
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NGOやNPOに興味があるが、経営学のNPO論だと自分には関係ないと思えてしまうし、ボランティアやNGOのような人助け万歳の話は面白くないという人にお勧め。自分はまさにそう思っていたのだが、これを読んでNGOやNPOは社会運動の一種だということがわかり、その社会的な意味や発生の背景もわかった。社会運動というと微妙に引いて考えていたのだが、この本では具体的な例が多く紹介されていて、自分の予断を洗い流してくれるようなところがある。各章がわかりやすく書いてるだけでなく、コラムを読むと実際にいろいろやっている人の気持ちがよくわかるからだと思う。