とにかく面白かった。funnyというのではなくてinterestingといういみで。あまりにも最近の世界情勢は複雑化しているので私のような卑近な日常にのみ生きている人間にはなかなかアプローチできない部分であるが、本書によってそういう糸口を見つけられたことは、幸運だったと思う。著者に感謝。

最初にパラパラと見たとき、あまりに平易な語り口で書かれていたので、どうせ教科書的内容だろうとあまり期待していなかったが、読み進めていくうちに「そうだったのか」という箇所がいくつか散見され、２度読み返しました。

複雑すぎる歴史経緯はさらりとした記述でうまく避けたりしているところもあり、（それは、それで悪くないと思うが、）初心者というより、むしろ世界史（現代史）の知識が一通りある人が読んだほうが、効果的だと思います。
なるべく高校世界史の範囲内の記述を心がけたようですが、やはりそれを超える記述部分に興味をひかれました。

著者がもっと自由に詳しく書きたいことを書いた本を、改めて出版してくれるといいなと期待しています。

10年一昔というが、現代はあっという間に歴史が動いていく。
知っているつもりでも案外知らない、又は忘れてしまった現代史を分かりやすく解説。
読んでいると忘れてしまった事が多いのにびっくりする。
頭の体操としても良いと思う。