本書では、Gardnerらの伝統的な「理論」は必ずしも教育現場の諸現象を捉え切れていないことを明らかにし、その上できわめて実践的なアドバイスを著者なりの枠組みで見事に提示しています。その意味では、単なるテクニック集とは全く異なるものだといえます。
Motivationの理論を概観したい院生、理論と実践の橋渡しを模索している教育実習生、忙しい現実のなかで生徒のやる気を少しでも高めたいと思っているベテランの先生方など、幅広い方々に役立つ1冊だと思います。
そうした中で、この著は外国語教師が心得ておくのに、極めて有益な情報を提供してくれます。構成は、動機付け研究の土台となる背景、動機付けにつなげるために、動機を持続させるために、etcから成り立っています。また英文もそれほど難しくないのでぜひお勧めしたい一冊です。