Bleed Like Me
価格: ¥608
困難な4年間だった。バンドは一時的に解散状態となり、シンガーのシャーリー・マンソンは夫と離婚し、新しいテクノロジーのお陰で、しゃれたエレクトロ・ロックの音を鳴らしたバンドの初期3枚のアルバムは時代遅れに聞こえるようになってしまったが、ガービッジは『Bleed Like Me』で不健全に再浮上した。マンソンは今でも宙を蹴りあげ、ハイヒールできらめきを踏みつける強気な態度で、デビー・ハリーやクリッシー・ハインドのようにエッジーなグラム・ロックのアンセム、「Run Baby Run」や「Metal Heart」を歌っている。ニルヴァーナの「Nevermind」で有名なブッチ・ヴィグを含め、バックには文学的なプロデューサー3人がついているが、薄っぺらなマシンのようにリズムを刻んでいる。フー・ファイターズのフロントマン、デイヴ・グロールが威圧的な「Bad Boyfriend」でドラムを叩いているが、『Walk on the Wild Side』のようでもあり、マンソンのセラピーのようでもある独白的なアルバム・タイトル曲の「Bleed Like Me」が、ガービッジの傷のない究極のスタジオ・バンドとしてのイメージを打ち砕いている。“あんたは私の傷を見るべきよ”とコーラスが続く。そして、マンソンは喜んで傷を暴露したがっているようである。(Aidin Vaziri, Amazon.com)