序盤は超ヘタレ。終盤は見どころアリ。一皮剥ければ人気者になること請け合い。
★★★★☆
★4の下無理矢理。
表題作長編『聖翼姫闘セイントフェザー』の7話まで+外伝2話の第一巻な著者の処女単行本。
ヒロインの『美羽』は魔法少女。
聖翼姫闘って言うくらいだから羽根はえてます。
でもって、今日も今日とて魔物退治に精を出し、凛々しく変身なぞ決めたところでクラスメイトなランドセル少年とばったんこ。
げげっ、こりゃ漫画的にまずいということで、無理矢理エロ漫画的に口止めしたり。
かなり行き当たりばったりに主役以外の登場人物も大々的にとりあげ、2シーズンもののTVアニメの3話目くらいまでで1巻は終わりますが、掲載元のパピポが休刊してしまったため、はたして完結するのか未知数。
序盤の漫画展開は無茶苦茶ヘタレです。漫画の中で漫画の言い訳をするのは辞めましょう。
作画・キャラデの魅力ともに後ろにゆくほど格段に進歩してます。
描きはじめはオバカなだけだった作風も中盤辺りから情緒が加味され味わい深くなってゆきます。
触手に関してだけは、皆が皆競い合って芸風を磨いているキルタイムの作家陣や先だって発売された某零の作品に比べたらまだまだスッポンレベルですが、それでも終盤ではそこそこ見られるものに進歩。
エロへの踏み込みが弱いワケではありませんが、ハードコアファンな方への使用に耐えられるレベルからはほど遠いエロ度ですのでご注意あれ。
一番の問題は著者の創作に対するテレが大きすぎること。自らが世界に浸るるくらいのキモチを込めて描かないと漫画の神様もエロの神様も微笑んでくれませんよ。
ほか、『ガールトラップ保健室』というステキにポエムな短編も収録。ラスト頁の下半分を、ドアを開けた男の子の喜色満面な描写のみとかで終わらせていたらさらに感動は増したでしょう。
ともあれ、一皮剥けたあとが思いっきり楽しみな存在。
でも現状では、軽エロファンな方限定でのお薦め。