ベイジアン必読の書かと思います。
★★★★☆
英語表現がちょっと難しい部分もありますが、全体としてベイズ統計学に関して、丁寧に解説されている良い本と思います。決して初学者向けではありませんので、初めてベイズをやる人は他の参考書と併読する必要がありそうですし、理解するには数学的知識も必要となります。
1章から6章まであります。1章は概要説明と、いかにベイズが役立つかみたいなことが書いてあります。
2章は人間の選択に一定の合理性を与えています。理論的に人の選択に無矛盾性を示していて、合理的な判断ということに基礎付けを行っています。
3章は確率とは何かという定義を行っています。形式的に条件を満たせば確率と言えるのだってことが書いてあります。
4章以降はモデリングと具体的な技術論、そして6章で再モデリングを説明しています。
金融関係の仕事をしている人がベイズを使うとなったとき、また、ベイズ法を使って、シュミレーションを行うことを目的とする人などは、4章あたりから読み始めてもいいのではないかと思います。
研究者であれば、最初から読まれると思いますが、でも1,2章はあまり気合いを入れて読まなくてもいいかなと思います。付録として豊富な論文の一覧があり、これも重宝します。