音楽家としての格の違い
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何よりオイストラフのふくよかで深みのある素晴らしい音色に聴き惚れてしまう。そして、優しくも風格漂う姿が目に見えるかのような格調高い音楽。世に数多ある共演者たちを手玉に取るかのような余裕。技術的名手というだけではない真の音楽家。こんなヴァイオリニスト他に見あたらない・・・。オイストラフの真価に触れてしまうと、他の演奏が無味乾燥に思えてしまう。
音質も全体として悪くない。音響的にどうのより、音楽が染みわたってくるような存在感。つまりはマスタリングを凌駕する音楽性ということか。すぐそこで演奏しているかのような錯覚に捉われそうになる名演ばかり。チャイコフスキーやメンデルスゾーンなどの有名どころのコンチェルトが含まれていないのは残念だが、ひと通り聴き終わるまでそのことに気づかなかったくらい、充実した内容の演奏ばかり収められたBOXセットだ。
世界遺産に指定したいオイストラフ!
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ハスキルFUN!様が、詳しく内容を載せて頂いているので本当にうれしいです。ベートーヴェンの三重奏曲は録音時・指揮者が違う盤が2枚入っています。その中のカラヤン指揮では、リヒテルとオイストラフがもう一回録り直したいと言う意見にカラヤンが撮影の時間(ジャケットの)がなくなるからと拒否したので、緊張した空気が漂ったときにロストロポーヴィチが間にはいって大変だったという話もあったそうです。(リヒテル回想より)でも音楽は美しいです。
オイストラフ生誕100年記念の販売なので、とてもゴージャスなセットが大変お得な価格と思います。ブリリアントでも発売されていますが、そちらはソビエトのオケによるライブ録音がほとんどです。EMIはソビエト以外(ピアニスト除く)の有名指揮者&オケによるオイストラフを楽しむことができます。
イーゴリ・オイストラフが「ラジオでヴァイオリン演奏を聴いて演奏者がわかる人は5人位しかいない。」と語ったように音量が大きくスケールの大きなそれでいて繊細な演奏はとても特徴があり、私はあまり聴き分けることができませんが、ハイフェッツとクライスラーとオイストラフはわかるかもです。
オイストラフがハイフェッツについては「世の中には、ハイフェッツとそれ以外のヴァイオリニストがいるだけだ。」と語っており、(4歳くらいハイフェッツが年上)
クライスラーについてはとても尊敬していて、強く影響を受けたそうです。
20世紀を代表する巨匠ヴァイオリニスト、ダヴィド・オイストラフ
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クリュイタンス、クレンペラー、セルとの協奏曲録音、ヴァイオリン曲、室内楽と幅広く彼の得意のレパートリーが含まれた、いずれも名演のほまれ高い演奏をまとめた17CDです。
CD1
・ベートーヴェン:三重協奏曲ハ長調Op.56
レフ・オボーリン(ピアノ)
スヴィヤトスラフ・クヌシェヴィツキー(チェロ)
フィルハーモニア管弦楽団
マルコム・サージェント(指揮)
1958年録音(ステレオ)
・ピアノ三重奏曲第7番変ロ長調Op.97『大公』
レフ・オボーリン(ピアノ)
スヴィヤトスラフ・クヌシェヴィツキー(チェロ)
1958年録音(ステレオ)
CD2
・ベートーヴェン:三重協奏曲ハ長調Op.56
スヴィヤトスラフ・リヒテル(ピアノ)
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(チェロ)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)
1969年録音(ステレオ)
・ブラームス:二重協奏曲イ短調Op.102
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(チェロ)
クリーヴランド管弦楽団
ジョージ・セル(指揮)
1969年録音(ステレオ)
CD3(新リマスター)
・ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.61
・シベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調Op.47
ストックホルム・フェスティヴァル管弦楽団
シクステン・エールリンク(指揮)
1954年録音(モノラル)
CD4(新リマスター)
ベートーヴェン:
・ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.61
フランス放送国立管弦楽団
アンドレ・クリュイタンス(指揮)
1958年録音(ステレオ)
・ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調Op.47『クロイツェル』
レフ・オボーリン(ピアノ)
1953年録音(モノラル)
CD5(新リマスター)
・モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第32番変ロ長調K.454
ウラディーミル・ヤンポルスキー(ピアノ)
1956年録音(モノラル)
・ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第3番変ホ長調Op.12-3
・ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調Op.108
ウラディーミル・ヤンポルスキー(ピアノ)
1955年録音(モノラル)
CD6
ブラームス:
・ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.77
フランス放送国立管弦楽団
オットー・クレンペラー(指揮)
1960年録音(ステレオ)
・二重協奏曲イ短調Op.102
ピエール・フルニエス(チェロ)
フィルハーモニア管弦楽団
アルチェオ・ガリエラ(指揮)
1956年録音(ステレオ)
CD7
・モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ダヴィド・オイストラフ(指揮−弾き振り)
1971年録音(ステレオ)
・ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.77
クリーヴランド管弦楽団
ジョージ・セル(指揮)
1969年録音(ステレオ)
CD8
プロコフィエフ:
・ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調Op.19
ロンドン交響楽団
ロヴロ・フォン・マタチッチ(指揮)
1954年録音(モノラル)
・ヴァイオリン協奏曲第2番Op.63
フィルハーモニア管弦楽団
アルチェオ・ガリエラ(指揮)
1958年録音(ステレオ)
・ヴァイオリン・ソナタ第2番ニ長調Op.94
ウラディーミル・ヤンポルスキー(ピアノ)
1955年録音(モノラル)
CD9
モーツァルト:
・ヴァイオリン協奏曲第1番変ロ長調K.207
・ヴァイオリン協奏曲第2番ニ長調K.211
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ダヴィド・オイストラフ(指揮−弾き振り)
1971年録音(ステレオ)
・協奏交響曲変ホ長調K.364
イーゴリ・オイストラフ(ヴィオラ)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ダヴィド・オイストラフ(指揮−弾き振り)
1972年録音(ステレオ)
CD10
モーツァルト:
・ヴァイオリン協奏曲第4番ニ長調K.218
・ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調『トルコ風』K.219
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ダヴィド・オイストラフ(指揮−弾き振り)
1970年録音(ステレオ)
・アダージョ ホ長調K.261
・ロンド 変ロ長調K.269
・ロンド ハ長調K.373
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ダヴィド・オイストラフ(指揮−弾き振り)
1971年録音(ステレオ)
CD11
モーツァルト:
・ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216
フィルハーモニア管弦楽団
ダヴィド・オイストラフ(指揮−弾き振り)
1958年録音(ステレオ)
・2つのヴァイオリンのためのコンチェルトーネ ハ長調K.190
イーゴリ・オイストラフ(ヴァイオリン)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ダヴィド・オイストラフ(指揮−弾き振り)
1972年録音(ステレオ)
CD12(新リマスター)
・ラロ:スペイン交響曲Op.23
フィルハーモニア管弦楽団
ジャン・マルティノン(指揮)
1954年録音(モノラル)
・ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番
ロンドン交響楽団
ロヴロ・フォン・マタチッチ(指揮)
1954年録音(モノラル)
CD13
・ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調Op.99
ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
マキシム・ショスタコーヴィチ(指揮)
1972年録音(ステレオ)
・ハチャトゥリアン:ヴァイオリン協奏曲ニ短調(1940)
フィルハーモニア管弦楽団
アラム・ハチャトゥリアン(指揮)
1954年録音(モノラル)
CD14(新リマスター)
・タニェエフ:協奏的組曲Op.28
フィルハーモニア管弦楽団
ニコライ・マルコ(指揮)
1956年録音(ステレオ)
・フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調
ウラディーミル・ヤンポルスキー(ピアノ)
1954年録音(モノラル)
CD15(新リマスター)
・シマノフスキ:ヴァイオリン・ソナタ ニ短調Op.9
ウラディーミル・ヤンポルスキー(ピアノ)
1954年録音(モノラル)
・スーク:『愛の歌』-6つの小品Op.7-1
・コダーイ:3つのハンガリア民謡
・ヴィエニャフスキ:伝説曲Op.17
・ザルジツキ:マズルカ ト長調Op.26
・ドビュッシー/プーランク編:『月の光』〜ベルガマスク組曲
・ファリャ:『ホタ』〜スペイン民謡組曲
・チャイコフスキー:ワルツ・スケルツォOp.34
・イザイ:恍惚Op.21
ウラディーミル・ヤ