三部作の最終章、全ての謎が明らかに
★★★★★
政府の情報大臣となったナザニエルは、兵隊募集や戦果の宣伝に追われる毎日を送っている。
ある日若くて美しい警察副長官がやってきて、下級魔法使いの不穏な動きを調査してほしいと依頼される。ナザニエルは早速バーティマイオスにその仕事を命じるが、長い間地上で使われ続けたバーティマイオスは、魔力が消えかかっており、この仕事が終わったら休ませてもらうことを条件に魔法使いの尾行を開始する。
一方、3年前の事件で死んだことになっているキティは、飲み屋で働くと共に、図書収集に一生を捧げる魔法使いの手伝いをしながら、魔法の勉強をしていた。キティは、この世と魔物の世界の関係を見極めるため、バーティマイオスのことを調べ、自分で呼び出して聞きただしたいと思っていた。
前作で謎だった部分やバーティマイオスの過去が全て明らかとなり、悲しくも英雄的な結末を迎える完結編です。
絆
★★★★☆
バーティミアスの完結編です。翻訳の発売が待てないので、洋書で読みました。今回は前作でキティを裏切った彼とその仲間が明らかになり、黒幕の正体もわかります。敵も前作のホノリウスよりはるかに強いです。それから今回キティが頑張ります。一般人であるはずなのに魔術師っぽいことをしたり、体を犠牲にしたりします。バーティミアスにも危機がおとずれます。見所は随所にある、バーティとプトレマイオスとの関わりですね。でもこれで終わるのは悲しいです。もうナサニエルとバーティのコンビを見られないなんて…。でもバーティとプトレ~の仲のように、バーティとナサニエルも深い絆で結ばれているんだろうなぁと思います。かせでつながれていなくても、離れていても、心はつながっている、そんな気がします。バーティはどんな気持ちでこの物語を書いた(語った?)のだろうなんて思ってみたり…。最後に、ナサニエルがかっこいいです。
日本語訳が待ちきれない
★★★★☆
3部作の第1作、第2作を日本語訳で読みましたが、第3作が待ちきれない!ために原書を予約購入しました。なぜか待たされようやく読み始めることができました。
日本語訳を2作読んでいるおかげか、雰囲気が捉えやすく、とても読みやすいです。でも悲しいかな、日本語の10分の1のスピードでしか読めないのですが、とにかく続きが読みたい!と、前2作の訳本を読んだ時のように勢いで読み進んでいます。Bartimaeus のちょっとシニカルな表現は英語だとこんな風なのか、といちいち面白く読んでいます。雰囲気で勝手に訳しているところもありますが、日本語でどんな風に訳されるのか、訳本の出版も楽しみです。
ネタばれになるので内容には触れませんが、やっぱり Bartimaeusが好きだなあ、だからちょっと心配しつつ読んでいます。
それほど難しくないので、12月の訳本の出版が待てない方は、手に取ってご覧になったらいかがでしょうか?(ただ、本の造りは日本のものが数段上ですが・・・)