1990年の出版ですから、2005年の現在では少々古くなって来てはいます。編者に限界がないはずもないので、網羅している範囲も、手に取る人によっては「あれが載ってない」と思うこともあるでしょう。そうは言っても古典の価値はそのままですし、忘れかけた少し前の時代の良い言葉に触れるのも、知らない著者の言葉に触れるのも悪くはありません。あたりまえのことですが出典の著者索引がついていますので、そこから特定の著者のものに幾つか触れてみれば、それまで知らなかった作品の世界に目を向けるきっかけにもなります。手元において必要と思ったら開く。自分の言葉で語るために使う本。
ここ数年来の新しい「名言」を含めての改訂版がでてくれれば、と願うのは贅沢でしょうか。
*口(くち)・・・口は心の門口。口がゆるむと、こころ根が見えすく。 「菜根譚」
あまりいい加減なことは書けなくなります。