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プロ野球のサムライたち (文春新書)

価格: ¥1
カテゴリ: 新書
ブランド: 文藝春秋
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プロ野球がプロ野球だった時代のサムライたち ★★★★☆
今日電車の中で読んだのは小関順二「プロ野球のサムライたち」文芸春秋、平成16年。面白かった。第1章さまよえるサムライ、第2章パリーグに咲いた月見草。第3章黄金時代を築いた獅子の誇り、第4章しなやかな革命家。

1章では、落合、江夏、星野・田淵・山本、堀内が、2章では野村、鈴木、福本、村田、第3章では伊原、清原、東尾、伊東、4章では掛布、江川、若松、山下、梨田が取り上げられる。

プロ野球がプロ野球であった時代のサムライたちの物語りである。必ずしも暖かな取り上げ方だけではない。野村などはONの陰でねじれた天才という取り上げ方で、鶴岡や杉浦の葬式にも行かなかったことや、古田のリードへの執拗な批判・口撃が愛のむちだけではなかったことなどを明らかにする。

そんな話があるにもかかわらず、あるいはあるがゆえに、ここに取り上げられたサムライたちは魅力的である。プロ野球がプロ野球であり、世の中で特別だった時代の特別だった男たちを懐かしく思い出させてくれる。

取り上げられているのは団塊の世代が多い。私と同じような世代だ。田淵の大学最後の年のホームランを確か神宮で見た覚えがある。 そのような懐かしさもあるのだろう。
一ファンとしての野球に対する熱さと深さ ★★★★☆
  元々が“一野球ファン”という著者の立ち位置が興味深い。この人の“野球語り”には既存の野球をめぐる言説にはない熱さと深さがある。著者の野球に対する慧眼と卓見は、本書のさわりを抜き出してみれば心ある野球ファンは納得するに違いない。

 「プロ野球はある意味世代闘争であり、常勝を義務付けられ実績のあるベテランを使わざるをえない巨人は、世代闘争での敗北を宿命づけられている」
 「野球漫画の多くは本格派左腕投手がヒーローであり、こうした漫画で育った世代が待ち望んだ選手が江夏と鈴木啓示だった」
 「近年は勝利優先でエース同士をぶつけないので名勝負が少なくなってきている」
 「東尾の笑いにはデ・ニーロのようなキレる寸前の犯罪者を思わせるような凄みがある」
 こう書き連ねると読む前の興味を削いでしまうかもしれないが、ほんのさわりなので心配は無用。
 著者はこれからも“一野球ファン”“観ることのプロ”としての矜持を持ち続けるだろう。そうである限り、僕も著者の言説に触れ続けていきたい。

よくある本:斬新さに欠ける ★★☆☆☆
この手の本は、数多くある。
この本でしか得られない、耳新しい情報は特になく、また、斬新な切り口も、感じることはできなかった。この手の本を読んだことがある読者にとって、新たにこの本を読む価値があるかといわれると、はなはだ疑問である。