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地域づくりワークショップ入門―対話を楽しむ計画づくり

価格: ¥736
カテゴリ: 単行本
ブランド: 自治体研究社
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「かけ声」市民参加からの脱却! ★★★★★
市民参加、NPOとの協働(あるいはパートナーシップ)が役所の中の流行現象となっている。しかし、まちづくりの分野で市民参加やワークショップの手法が取り入れられて20年ぐらいになるというのに、いまだに地域を変える大きな力となっていないのはなぜだろう。
行政は「市民の実力不足」を嘆き、市民は行政の無理解を批判する。あるいは、中間支援機能の弱さを嘆く人、コーディネーターやファシリテーターとしての人材不足が問題だと指摘する人、さまざまな見方がある。
著者は本書で、産業公害のひどい地域で、被害者と共に闘った経験や、公害で疲弊した地域の再生を市民と共に、そして行政や企業との協働で進める最前線にいた経験を生かして、市民と協働による地域づくりの課題を明らかにし、解決策を提示しようとしている。
わずか150余ページの中に、参加や協働の基本的な考え方、地域づくりワークショップの実践例、NPO可津党の紹介や運営の道しるべなど盛りだくさんの内容を入れている。詰め込み過ぎとの印象もあるが、地域づくりの課題を明示し、解決への糸口を示すには、これぐらいの内容を盛る必要があるということなのだろう。巻末には参考文献が示され、より深い学びのための本を示してくれている。根本的な理念から、ワークショップの具体的な進め方やテクニック、アクティビティの紹介までをざっと見通す入門書として優れている。