いわゆる「勝劣派」、その中でも「八品門流」は独自の論理的精密さを持っています。なかなかテキストがないのですが、この本はイラストも入っていてわかりやすく、日蓮の真意はここにあったのか、なるほど、と納得させられます。

日蓮教学を学ぶものは、どうしても日隆師を無視することはできない。日蓮教学史上、屹立した存在である。「隆師の教学って一般の日蓮宗とどう違うの？」「八品教学って富士派に影響を与えたってことはよく耳にするけど、一体八品派の教学ってどんなものなの？」と、疑問に思っている人は多い。しかし答えを求めようと書店に行っても八品教学の入門書は見当たらない。真面目に答えを求めている人に、ぜひこの本を一読されることをお薦めする。