本書はJPEGとMPEG2について書かれていますが
私はJPEGには興味がなく、MPEG2を自分の手で
読みたくて購入しました。

MPEG2について詳しく書かれている本はあまりないのに、
MPEG1をすっとばしてMPEG2の新しい点のみ簡潔にかつ
必要なことは漏らさず書かれているのでとても重宝
しています。DCT係数の２次元VLCの２番目のやつの
一覧が必要で購入したようなものです。

かなり読者を限定する本だと思います。MPEG系の人間が
追加で購入すべき本だと思いました。

ちなみに↓こちらはMPEG1の理解に必須の一冊です。
最新MPEG教科書 (ポイント図解式)

　ＪＰＥＧに関する説明は丁寧だが、文字が中心でイメージつかみにくい。
　ＭＰＥＧについては、そもそも動画としてのＩ、Ｐ、Ｂピクチャの説明からして簡単すぎる。画像処理の解説本なのに、文字主体では理解しにくいと思える。
　コードの例が掲載されており実用的な本であることは感じるが「ＪＰＥＧ／ＭＰＥＧの意義を理解できなくてもサンプルコードを使ってプログラミングできてしまう」と言う状況になって、あとで困らないのだろうか、と言う危惧はある。

　本書はJPEGあるいはMPEG2に関しての画像処理に関する解説書です。JPEGおよびMPEG2での画像圧縮アルゴリズムの紹介とC言語風のコードが掲載されています。画像処理にあまり詳しくないハードウェア／ソフトウェアエンジニアがJPEG／MPEGを理解するという目的で読むととても参考になると思います。

　残念なのはMPEGのアルゴリズムが複合化のみであるという点です。個人的には値段とページを増やしても良いので符号化、複合化共に掲載していただけると尚良かったと思います。逆にJPEGに関しては非常に参考になります。

目次から推測できるとおり、技術的動向、方式、具体的なコード説明をのべた本。初心者向けではないと感じた。その理由は
1.コンピュータ用語が注釈なくでてくるので、用語を知らないと理解するのが大変である。

2.絵（イラスト）はなく文章のみで説明されているので、処理内容についてイメージが湧かない人（例えばJpegの作成手順の概略を知らない人）はうまく理解できないだろうと思う。
文章は簡潔にまとめられているので、理解しやすいと感じた。わかりやすい教科書の隣におく参考書といった気がする。

個人的感想は、DCTの公式がよくわからなくても、C言語らしきコードが載っているのでコンピュータ上での具体的な実現方法を感じることが出来、良かった。