当時の大衆の生活がわかる
★★★★☆
エジプト本は数多くあり、ピラミッドの建設やファラオ、埋葬品などの話も多くありますが、本書の中でとくに興味深かったのは、当時の大衆の生活がわかるところです。
ピラミッドの建設というと、奴隷がむち打たれながらというイメージをもっていましたが、そうではなく、徴用労働者といって、ある程度誇りをもつことができた仕事であるということに驚きました。
また12〜15歳には結婚して、大多数は30歳までには死んでしまっていたこと、いい時代にはたっぷりとした食事もしていたこと、酒も比較的自由に飲んでいたことなども興味深く読めました。
男女ともに化粧をしていて、アイライナーには目を保護する役目があったこと、一日の終わりには娯楽があったこと等、大衆生活の様子がわかる資料が多いことも本書の特徴だと思います。