ネタばれ注意です。
★★☆☆☆
物語の中心がほぼオルフェノク三人の生い立ち、精神描写となっていた点は、テレビ555ファンとしての好感をもつことができた。ただ、555におけるもう一人の主人公の勇治の行く末にあまりにも救いがなく、正直言って読後感は悪かった。
勇治は自分に好意を寄せてくれる真理を中盤で愛することができるようになるがすれ違い、真理に自分の苦悩や彼女に抱いた愛情も一切伝わらずに悪として倒されてしまう。真理は勇治を好きだった気持ちに区切りを付け、エピローグであっさり巧と良い感じになって終わるのだから、ラストにおける展開は見ていて心苦しかった。
結花は啓太郎に受け入れられ、壮絶な最期を遂げてもどこか救いがあったが、勇治は何一つ報われずに死によって救われる。これはカフカの「変身」のラストと重なる。だが、しつこいようだが勇治は555における第二の主人公だ。彼の存在の大きさが555という物語により深さを与えている。幸せなラストを与えることは出来ないにしても、せめて彼が倒されてハッピーエンド、という展開にはしてほしくなかった。筆者の井上さんはこの小説を二週間で書いたとあとがきで述べていたが、それならもう少し時間をかけて練りこんで欲しかったと思う。
圧倒
★★★★★
井上敏樹の容赦ない物語に惚れました。人間一人一人の描写が細かく深くそして切ないです。少なくとも自分は更に555を好きになりました。
これが正伝?
★★☆☆☆
はっきり言って、こんなものは「仮面ライダー」と呼べません。ヒーローの活躍は描いていないし、ヒーローとしての苦悩なども描いてはいません。あるのはどす黒い男女間のいざこざ。
ファイズの二次創作物として読むならばそこそこ面白いかもしれません。
想像力の問題
★★★☆☆
内容と心理描写は天才的
が、文章が脚本やプロットそのままの様な感覚を覚えた
皮肉だが、これには井上氏のやる気のなさをしみじみと実感できる
ハッキリいってこの小説に井上は鼻クソ程の実力も発揮していないだろう
買って損はしなかったが、期待して読むと文学好きは馬鹿をみる
面白いかどうかは文章よりも全て想像力の問題
何をしたいのか?
★☆☆☆☆
テレビシリーズが、余計なエピソードを付け足す割には伏線も回収せず、どこか尻切れトンボの如くだったので…
※どうも、プロデューサーの『ライブ感』と称した行き当たりばったりな作りが災いした様ですが…
そんなわけで、こちらを参考にしようと読んでみましたが…
レイプ事件が出てきたり、更に鬱な展開…
ヒーローものではなく、カッパノベルズやワニブックスなどのバイオレンスもの等と昼ドラ、2時間ドラマを足して混ぜたものを『ヒーローもの』の体裁を取ったものですね…カタルシスを求めてる人にはオススメ出来ません。まして成長期の子供や思春期の方には、下手をすると悪影響を及ぼしかねません。