華麗なるジョン・ウィリアムズの音楽 「スターウォーズ」の魅力の全て
★★★★☆
映画「スターウォーズ」は説明不要の名作です。今から30年ほど前、スクリーンに登場した時の衝撃は忘れられません。CGのない時代で、所謂特殊撮影で全編が製作されたわけですが、そのスケールの大きさと未知なる世界へといざなう物語の展開にワクワクしたものです。
音によって宇宙の広がりを表現したジョン・ウィリアムズの音楽が、映画の魅力を増したのは当然でした。
このCDは、作曲者ジョン・ウィリアムズ自らが指揮しており、スカイウォーカー・シンフォニー・オーケストラの演奏による映画音楽です。サウンド・トラック盤とはところどころアレンジが変えられていますし、楽器の使い方も違うのは、オリジナル曲にどこかのタイミングで作曲者が手を入れたのでしょう。ほとんどの箇所はオリジナルのままでしたが。
このオーケストラについてはよく分かりませんが、しっかりとしたアンサンブルですし、金管の咆哮も木管の美しさもイメージ通りです。華麗な弦の響きや、迫力あるパーカッションにも満足しています。このオケはCD製作のために編成されたのかもしれません。リーフレットには楽器の編成と約80人の演奏者名が書かれています。
映像がないと物足りない感じがしますが、その分かりやすいメロディ、重厚なハーモニー、躍動的なリズムパートなど音楽だけ取り上げても十分堪能できるところに、ジョン・ウィリアムズの音楽の素晴らしさが表れています。
このCDは1990年に製作されたこともあって、「スターウォーズ」「帝国の逆襲」「ジェダイの復讐」の3つの映画の音楽だけですが、これぞ「スターウォーズ」というサウンドですので、ファンは十分満足されたことでしょう。