この映像を初めて見て、カルロス・クライバーの指揮する演奏が、なぜあんなにもピチピチとした躍動感と、はつらつとした生命力に溢れているのかが分かりました。
彼はそれこそ一音ごとに魂を込めて、命懸けで音楽に命を吹き込んでいたんだ。指揮者が命懸けならオケも命懸けにならざるを得ない。さぞかしもの凄いリハーサルを繰り返したのだと想像できる。
演奏内容も4番も7番も文句のつけようのない絶品だ。
それにしても惜しい指揮者を亡くしたものだ。
このDVDは人類のお宝ですね。
視点を変えると、このDVDでは、クライバーの露出時間が多く、演奏者はあまり写っていないと言えます。例えば、カメラ設置位置の関係で、1stVnはほとんど写っていません。弦楽器自体もそれほど強調された映像はないです。
(カラヤンやバーンスタインの映像では、演奏者のカットもありますよね)
また、管楽器、打楽器に対しても、個別に焦点を当てることはあまりないように思います。だから、各楽器の演奏ぶりを楽しもうと思われている方には少々不満があるかもしれません。
最後に、演奏が素晴らしいのはいうまでもありません。ライブならではの、臨場感、興奮も伝わってきます。