良質の概説書
★★★★★
「読む」・「書く」・「話す」・「聞く」・「発音」・「語彙」の具体的な指導事例の豊富さ、そしてそれら一つ一つを応用言語学の知見に基づいて理論的に分析している点が本書の最大の特徴である。ただ単に授業活動のネタを増やすのではなく、「どのような力をのばすためにどのような活動をすれば良いか」といった授業を組み立てる上でのヒントや視点をたくさん提供してくれる。本書で紹介されている活動も無駄がなく、現場の状況に合わせていくらでも肉付けできるものである。応用言語学が専門でない人にも理解できる平易な言葉で書かれているのもありがたい。
本書を何度も熟読し、授業を組み立てる力を磨きたいものである。