まさに、ソフトウェア開発のリーダー像を体現している
★★★★☆
難易度の高いソフトウェア開発プロジェクトにおいて、「カリスマ」が必要不可欠であることをまざまざと見せ付けてくれます。
なんか、こういう「絶対できる!!俺についてこい!!」と、自ら模範を示しながらひっぱっていく凄腕リーダーなんてみたことないし、興味深い。やっぱこういう狼がひっぱれば羊の群れも強くなれそう。
ソフトウェア開発って理屈と理論でわりきれそうだけれど、こういった人間の精神に奥深く影響を与えひっぱっていく指導者ってやっぱり必要だよなぁと感じる。
プロジェクトって、技術的選択肢はそれこそ山のようにあるけれど、一度決めたら、もうそれで突進していく意志の強さをリーダーは示すべき。いたずらに他の可能性を追ってぶれるべきではない。そう認識させられた。
デビッドカトラーはWindowsAzureの開発も担当しているらしく、もう相当なおじいちゃんだと思うけれど、これだけ技術の移り変わりの激しい業界で、まだ第一線で活躍していることは脅威だと思います。
伝説は終わらない
★★★★★
伝説のプログラマー、デビット・カトラーが指揮したWindows NTの開発ドキュメンタリーです。
規模は違いますが自分自身の経験とも重なるものも多く、とても感動しました。
デビット・カトラーは現在67歳ですが、いまもバリバリの現役でWindows Azureのリード開発者をやっています。
他にもこの本に出てくる人たちが今は他社に散ってIT業界を大きく動かしてる。
IT業界の歴史を知る上でも、エンジニアという職業を理解する上でもオススメの一冊です。
新たなチャレンジから得るものが知りたい人はご一読
★★★★☆
オペレーティング・システム Windows NTの開発物語。
物語のメインは、93〜95年くらい。
主人公は、プロジェクトを率いるデビッド・カトラー。
ノンフィクションです。
ただシステム屋さんでないと、充実感、苦々しい思い、
終わりが見えない焦燥感を心から理解しがたい作品です。
仕事としては、
優秀な人、人との関係、タイミングがそれぞれ大事で、
中でも人との関係性が、如何に優秀な人であっても肝だと感じました。
それにしても、ワーカホリックな人達です。
(実際に、体を壊す人や離婚、恋人と別れるメンバーがぞろぞろ出てきます)
NTは、私も長いこと使っていましたし、
リリースされることは知っており、プロジェクトが終了することは知っているとはいえ、
本当に製品として出荷されるのか?
怪しみながら読み進めざるを得ませんでした。
けど、真ん中過ぎから、出荷時期が固まった後〜出荷に向けた最後の方にかけては、
一日一日にドラマが待ってて、一気に読めます!!
開発に熱くなりたい人、新たなチャレンジから得るものとその代償に
触れたい人は読んでみてください。
プログラマの真の葛藤を客観的に知る事ができる
★★★★☆
全く新しいプロジェクトを最初に成し遂げるには、とても大変な苦労があるものです。特にプログラミングはそうでしょう。ゲイツの成功をよそに、黙々と語られるプログラミングの現場の姿は、アマチュアプログラマの自分にはとても印象的でした。
なぜWindows が商業的に成功を収める事ができたのか?オープンソースの類とは一体何が違うのか?プログラマとはいったい何をさせられるのか?
事情通でなくても、納得させられる一冊です。
NT(ニュー・テクノロジー)
★★★★☆
マイクロソフトの内部事情をここまで公開しても大丈夫なのかと、
逆に心配になる内容ですが、マイクロソフトがどのようにして急成長を遂げたのかを
知ることができる貴重な一冊です。
ビル・ゲイツの生い立ちからNT開発までを本当の人物名を出して語られています。
マイクロソフトであってもNT開発は大変だったのだと、ある意味、安心しました。
また、企業が変われば、やり方も全然違いますね。
「泳げないヤツは、沈めばいい」や「ブログラマーのうち成績の悪い五パーセントをクビにする」
といった組織風土には驚きました。