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祗園の課外授業

価格: ¥1,575
カテゴリ: 単行本
ブランド: 集英社
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【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:岩崎峰子/著 出版社名:集英社 発行年月:2004年09月 関連キーワード:ギオン ノ カガイ ジユギヨウ ぎおん の かがい じゆぎよう、 イワサキ,ミネコ いわさき,みねこ、 シユウエイシヤ シユウエイシヤ 3041 しゆうえいしや しゆうえいしや 3041 『祇園の教訓』の著者が放つ、出逢いの不思議、人の縁。祇園甲部という特殊な環境と業の深さを合わせもつ人生だったから、稀有な人々との交流から学ぶ「課外授業」に恵まれた…。 第1章 「90歳にして惑う」。名言を残された哲学者・谷川徹三さん第2章 それぞれに哀しく美しいふたりの父との出逢いと別れ第3章 厳しくやさしいふたりの母をもった奇遇第4章 すべては「舞」の稽古から始まった第5章 「茶道」から人生の教訓をいろいろ授かった第6章 それぞれの美学が鮮烈。想い出深い4人の財界人第7章 失語症と不眠症とハゲ。どうすればいい!?第8章 結婚の条件は、3ヶ月後の離婚第9章 
1円で買い、泣きました。 ★★★★☆
確かにタニマチが実名で書かれてますが、いやらしい感じはなく、素直な文体です。
内容の割に定価が高いので、中古で読んでみて下さい。
口の堅さ ★★★☆☆
以前、銀座にある、政財界の大物御用達の老舗が、顧客の名前を聞かれて、決して答えないのを見た。さすがだと思った。口が堅いとは、こういうことだと思った。信用や品格というものは、こういうところに現れると思った。

この本の著者は、祇園で、100年に一度の名妓と言われた方だそうである。今は引退なさっているが、祇園を思う気持ちに変わりはないようだ。
しかし、口が堅いと言われる祇園の、しかも名妓と言われたひとが、自分の顧客について、名前をだすのみならず、ぺらぺら語るのは、如何なものか。故人のことも書いている訳だから、書かれた本人に明らかに了承をとっていないケースもある訳で、中にはえらい迷惑だと感じている方もいらっしゃることだろう。

確かにこの本を読めば(別にこの本に限らず、著者の他のどの本を読んでも。)、なるほど、祇園のお客様は超一流だとわかる。だが、それと引き替えに、祇園という場所が、口の堅さという面で、明らかに信用を失墜しているようにも、見える。なにしろ、引退してしまったとはいえ、100年に一度の名妓でさえ、上述の銀座の老舗と異なり、顧客のことをこれだけ語るのだ。著者がいくら祇園の口の堅さを喧伝しようとも、これは明らかな矛盾だ。しかも、こと細かな叙述が、著作毎に少しずつ異なっているのだ。学術書ではないから、ご愛敬とはいえ、これは信憑性の失墜をも意味しているのではないか。
著者は、接客のプロだったとの自負を持っているようだが、であるなら、顧客情報を最後の最後まで決して語らないというのが、元プロが通さなければならない筋というものであろう。

著者の、祇園を強く思う気持ちは、理解できる。黙っていては祇園をはじめとして花柳界が誤解されっぱなしだというのも、理解できる。
また、著者が、大変な人生の荒波を乗り越えてきたことも、あくまでも私なりのやり方ではあるが、理解できる。その努力と忍耐には、頭が下がる。尊敬に値すると思う。
だからこそ、より一層の配慮をもって、書いてほしかったと、強く思うのだ。

著者の本は、確かに、祇園をはじめとして花柳界に対する誤解を解く手助けをしてくれるだろう。語らなければ、なにも始まらないのだ。
だが、同時に、新たな偏見を生んでしまっているのではないかと、私は危惧する。
新鮮さを感じる ★★★★☆
 本書を通して、祇園で生き、守りつづけていく人の心意気を感じる。私達が日々失われていくような新鮮さを感じる。
 その中においての交遊録である。産業界の各界の皆さんの一面をも垣間見ることができて、これもまた新鮮に写る。
 祇園というイメージに私は少し暗い雰囲気を感じていたが、プロ意識の集団だと改めて感じさせられることになった一冊である。
秘すれば花なり秘せずは花なるべからず ★★★☆☆
 文藝春秋から『さゆり』が出るころ、アメリカで原作者のゴールデン氏を告訴した日本人がいるというので話題になった。この時点でこの本の著者の名が世界中に知れ渡ったわけである。それからすかさず、海外数か国で Geisha, a Life と Geisha of Gion が瞬時に刊行された。これだけの手際、段取り、やり手の欧米系出版ブローカーが陰で差し金をひいていることは間違いない。
 この著者の本にいろいろ反感を持つ読者もいると思うが、著作が著者の生の姿を伝えているわけではないことが、以上の経緯からわかると思う。著者は軽はずみな面があるにせよ、むしろブローカーによる被害者なのである。『芸妓峰子の花いくさ』では、かくいう自分も著者の鼻持ちならない傲岸不遜ぶりにあきれたものだが、だんだん事情がわかってくると、不本意にもおどらされる素朴な京都のおばちゃん像が浮かんできて、同情させられるのである。あの本や『祇園の教訓』から比べると、本書は日本人向けにアレンジされているようで、格段に謙虚だし、読後感も悪くはない。
 一般に聞くことのできない芸舞妓の考え方や風習について、かつての当事者から教えてもらうのは、それなりの重みがある。ただ、顧客情報については、花街の常であるように、墓場に持って行ってほしかった。ナイショがあったほうが、男も女も魅力的なのだから。