ディスク1では、ロバート・スミスの早熟ぶりに焦点が当てられている。彼の直情的なゴシック・ポップは、深みと経験を得ることで花開いていったのだ。ディスク2では、アルバム『Kiss Me, Kiss Me, Kiss Me』に登場したいくつかのモチーフがリサイクルされている。たとえば、「Breath」に「A Thousand Hours」の曲想が顔を出すといった具合だ。また、「Harold and Joe」を収録することで、90年代初めのマンチェスター・ブームの真っ只中に発表されたアルバム『Mixed Up』にも脚光を当てている。ディスク3、4にはカバーが満載で、「Young Americans」、デペッシュ・モードの「World in My Eyes」、「Purple Haze」、そしてドアーズの「Hello I Love You」の3つのバージョンが登場する。また、まだ記憶に新しいトラックとして、2000年のアルバム『Bloodflowers』から「Maybe Someday」のアコースティック・バージョンを収録。
装丁も立派で、全キャリアの回顧録が付き、その一部ではスミス自身が解説を書いている。輝かしい業績を飾るにふさわしいコレクションとなった『Join the Dots』は、美しい思い出の小道であり、その先には傷ついたハートとメランコリーが待っている。(Matthew Cooke, Amazon.com)