そんな疑問をこの一冊は打破してくれた。と同時に
一葉と同じ時代に生きた女たちの着物や化粧への
思いも覗くことができた。
今の24歳とは比べることは難しいけれど、でも
あの時代の女性は自分の与えられた状況の中で
一生懸命花を咲かそうとしていたのが分かる。
おそらくは今の24歳よりもずっとオトナだ。
一葉の残した文章からたどりながらのきもの道…
これは明治の時代を懸命に生きた女たちの来た道。
なんとも重く切なく不思議な気持ちになる本だけれど
今一度、樋口一葉の作品群を読んで見たいと思わせる
パワーを秘めた本でもある。
丁寧なつくりの、良い本をありがとうございました。