パッと見をするのに最適
★★★★☆
神経解剖学の本というと、どれも細かな図と小さな文字の羅列でいまいち全体像が掴みにくい物が多いが、本書は思い切って簡略化された説明と、思い切って単純化された図によって構成されるため、ちょっとした調べ物をするのに非常に適している。また、「臨床のための」と題に冠するだけの事はあり、臨床に関連した事項が要領よくまとめられている点も(少なくとも学生からしたら)ありがたい。巻末についている、筋の機能を検査する際の簡単な説明図は、神経解剖だけでなく基礎解剖の理解にも役立つだろう。
惜しむらくはその値段で、学生にとって16000円というのはなかなか勇気のいる金額ではあるが、払って後悔の無い内容ではある。