中学校技術・家庭科の教員です。こういう本が早く出てほしいなと思いました。本著は授業で計測・制御の環境整備ため自作の手順が示してあります。学習指導要領がかわり、コンピュータの計測・制御を授業でやらなければなりません。やることは分かっていますが、そのための予算措置は不十分なままです。お金がないのに計測・制御をしなければなりません。しかし、本著を手がかりにすれば安価に環境を整えることができます。やはり、困ったら自作しかない。また、第５章で実践例が紹介されており、課題解決的視点からどう子どもの意欲を引き出すかのヒントになります。自作するしないに関わらず、計測・制御をどうすすめるか考える上で読んでおきたい１冊です。

技術のブラックボックス化が進み「なんだかわからないけど動いている物」で溢れています。
私たちはテレビのようにリモコンを押せば「使えるからいいや」とその仕組みについて省みたりしません。

この本で紹介されている教材は、子どもたちが実際にロボットをプログラムし体験することで、
ブラックボックスとされている制御システムの仕組みを「ああ、なるほどな」と直感的に理解させてくれるものだと思います。
書かれている内容もとても丁寧でわかりやすく、教材による学習効果までまとめてありました。

教育現場が多忙と言われている中で、このような教材研究が行われ実践されている事を知り、
先生方の情熱を感じました。

計測・制御の授業で悩んでいる方、また、これまで取り組んでこられた方に参考となる。本です。
ご一読ください。

現場で働く，「制御＋プログラミングで授業をしたい！」と思っている先生方にもってこいの良書と思います．まさに実践向けの一冊で，5章の実践例などは大いに参考になります．これから学習指導要領が変わり，「コンピュータを利用した計測・制御の基本的な仕組みを知ること」の項が加わる中，もちろんこの組み合わせ（（ドリトル ｜ eBASIC）＆ 制御）が唯一の方法ではないにしても，是非候補の中には入れるべきコンビで，本書はそれを具現化する第一歩的な著書であると思います．そんなに厚い本ではないのでさらっと読めるところも初心者向けにも気を利かせた配慮と捉えるのが妥当でしょう．

中学の技術で計測・制御が入ったと聞きましたが、
その実践事例として興味深く読みました。
対象が中学生なので、懇切丁寧に教員向けに、
また生徒が読んでもわかりやすく書かれていると思いました。
昨今の大学でも手足を動かさない学生が増えており、
これくらい丁寧に教えないと完成してくれないので、
大学生の程度にもよりますが、大学でも使えるのではないかと思いました。

1章から６章は大変参考になったのですが、７章と８章は
中途半端ではないかと思って読んでいました。この内容を説明するなら、
別の冊で、もっと掘り下げて書くべきでしょう。とは言え、
この本自身の価値は１章から６章にあり、初心者向けに十分意義の
ある本ではないでしょうか。