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予備校が教育を救う (文春新書)

価格: ¥725
カテゴリ: 新書
ブランド: 文藝春秋
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予備校の世界から見た教育論 ★★★★☆
大手予備校の河合塾に長年勤務した経歴を持つ筆者が、予備校という
世界から見た教育論を展開したものである。

予備校という世界は、普通の学校教育ほど多くの生徒が学ぶ世界では
ないし、保護者面談や行事等も基本的にはない(少ない)点で、保護者の
目からも不透明な部分が多い。いわば、予備校に通っている学生や浪人生に
特化した特殊な世界ともいえる。

そのような特性を持つ予備校の内部をしっている筆者から描く世界は、
非常に新鮮なものであり、予備校という不透明な世界を明るみに出して
くれる点で、興味深い。

本書の内容としては、タイトルからすると学校教育の批判をした上で、
予備校の教育がこれからの教育界を救うという内容かと早合点してしまうが、
予備校内部の視点から見た、皆にあまり知られていない予備校の実態、
学校教育について、そして大学について自論を展開している。
また学校教育については、決して批判的ではなく、最近は大学入学等の成果を
数字で求められ、教科の本質を教えることができない実態になっている、
という同情的な意見さえ述べられている。
予備校ばかりを持ち上げるのではなく、穏やかな論調で進んでいく本である。

予備校の内部世界を垣間見たい人には興味深く読める本である。

ただ、筆者のプロフィールで、河合塾に勤務と出ているのに、本書の中では、
「私の勤務していたK予備校」と固有名称を挙げないのはなぜだろうか…。
予備校は教育の市場化のモデル ★★★★☆
河合塾の講師から首脳になった丹羽健夫氏の著作だ。予備校が一般の認識と異なり、受験のための単なる詰め込みではなく、教育を真剣に考えて、かなりの成功を収めていることが記されている。

予備校側の人間が書いている本なのではあるが、ここに書かれていることは信用ができると思われる。予備校は言わば自由競争なので、その勝者たる河合塾がこれぐらいのパフォーマンスをだしていない訳はないのだ。予備校は日陰の存在で、行政や教育界、メディアの批判の中で、学生と父兄=お客さんの支持のみを頼りに発展して来た。目的も、大学入試に通ること、そのための学生のやる気を引き出すことと、極めて明確で、パフォーマンスの計測も比較的簡単である。こういう状況では、進化と淘汰が進むのは、生物の世界でも、会社でも、教育界でも同じことだろう。

つまり、予備校だから良い教育ができたのではなくて、良い教育をした学校のみが生き残る状況があったと言うことなのだ。高校でも大学でも同じ状況を作ってやればあっと言う間に良い教育をする学校は出現するはずだ。同じ状況というのには:
1.明快な目標。
2.失敗者の出現を許す。
3.行政やメディア、大衆が、細かく口を出さない。
の3点が重要だ。しかしながら、公教育でこれを実現するのは大変難しい。とりあえずは、予備校が存続を掛けて蓄積して来たノウハウをできるだけ勉強していかないといけないなあと思っている。そのためにも、大変参考になる本であった。
予備校が分かる! ★★★☆☆

予備校と公教育の対比、それぞれの役割や歴史的な話を主としている。社会の流れや歴史的背景との関係性を説きつつ、きちんとしたデータをもとに教育の観点から話がすすめられている。元来は公教育は学問的な本質を担い、予備校はその土台を元に様々な解法を紹介する。近年は公教育でなぜこうなっているのか?であったりなぜこのことを学ぶのか?などを含める部分を手放し演習中心の本来予備校がやっていた所に力を入れ始める。これは保護者や生徒のニーズによるものであるという。一方で予備校は学校教育で本来あった部分を埋める作業に時間を割きつつ本来の演習もこなさないといけないというように変化があるという。

枝葉ではあるが印象に残ったのは予備校講師が言葉の威力の持っている大きさを大切にしていること。予習の段階で講義のシナリオを作り、その後に講義で喋る言葉探しにすら時間を割く。聞いている人を変えれる講義をするには膨大な時間に裏打ちされた言葉選びから始まっおり、それなりの準備あってということだ。
学校と予備校の差とは? ★★★★☆
河合塾のお偉いさんが書いた教育論。
いかにして良い予備校を作るか、学校教育のダメさ、大学のあり方などがわかりやすく書かれている。

授業の予習さえしないような予備校教師はすぐに生き残れなくなるが、授業の予習をしない学校教師は100%生き残れる。

これが学校と予備校の大きな差。
予備校のオリジナリティ ★★★★★
予備校で浪人生相手の仕事(化学の個別指導)を経験したことがあります。「化学」というひとつの科目をとっても公的機関の教え方と塾・予備校関連の教え方との両方があると思います。そしてどちらの方がその学問に対して興味を持てるかというとcase by caseです。
予備校では本質になど目もくれずテクニックだけ学んで受験に臨んでしまう生徒がいるのも事実である一方で、ユーモア・インパクトのある講義に接することができるので学問に対する興味をより一層引き出してもらえると言う生徒もいます。
公機関でない予備校の独自性のおかげで、日本人の学力も幾分かマシにあんっていると考えているのは僕だけでない。。。そう共感する部分が多々ありました。