大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「新潮」［1918（大正7）年］。短編集「傀儡師」［新潮社、1919（大正8）年］に収録。「上」「中」「下」の三部構成。白兵戦で斬られた「何小二」は肉体および精神の死の恐怖におかされていた。「上」「中」は非常に幻想的、色彩的な筆致であり、対して「下」は説明的表現となっている。