今こそ読めてよかった
★★★★★
1972年にポプラブックスとして発刊された名著の復刊版。35年前の名著にして、35年後でも
1ページ、1ページに学ぶ。古今東西の有名な詩の引用は的確にして、愛にあふれていると
感じることができ、また随筆の姿をとった著者の、詩を読み解く言葉の一つ一つは金言
に満ちている。
初めて読んだのは小学生の頃で確かに詩の世界への扉であり、橋渡しであり、また
灯台のようでもあった。ところが今、読んでみて、ここまで生きてきたからこそ
染み渡ることが多い。物事の見方、聞き方、捉え方、感じ方、そして表し方。。。
35年で子供、大人に関わらずどれだけ言葉を乱暴に扱ってきたことか?その瓦礫の
下に埋もれた輝かしかったであろう自らの感性を再び探り当てたくなる。それは
自分探しなどというツマラナイものではなく、世界探しという広々とした旅になる
中学生向け、なんて本は存在しない。この本もまた然り