ザ・ゴールデン・エイジ・オブ・グロテスク (通常盤)
価格: ¥2,548
現代のショック・ロッカー、マリリン・マンソン。前作『ホーリー・ウッド』がセールス的に不振だったからか、それとも『アンチクライスト・スーパースター』『メカニカル・アニマルズ』『ホーリー・ウッド』と続いた3部作のコンセプトから解き放たれたからか、いずれにせよ、本作ではマリリン・マンソンらしい猥雑(わいざつ)や悪趣味な遊び心が復活している。1930年代のデカダンス文化の影響のもと、スウィングするビッグ・バンドのビートやダンス・ビートを導入するなどリズム面を強化しつつ、デジタルなヘヴィ・ロック・サウンドを多彩な楽曲で彩っている。その意味ではポップで、わかりやすい。やはり、ショック・ロッカーはこうでなきゃ。シリアスになりすぎちゃダメだろう。冒頭で「こいつが新しいデタラメさ!」と高らかに宣言しているように、まさに本作はマンソンの新しいキャリアのスタートだ。(山口智男)