ビンテージ。
★★★★★
世の中には実にたくさんの音楽があるけれど、
そのほとんどが五年・十年というスパンで見れば
一瞬とほとんどかわらないような短い時間で
打ち上げ花火みたいに流行っては消えていく。
そういう音楽の楽しみ方に疲れた人は、
結局あまり刺激しなかったり、ハッピーにしてくれる音楽を
探し、手に入れ、長い時間をかけて愛するようになるのだろう。
かくいう僕もそういう経緯でこのCDと出会い、
初めてイギリスで発売されてから5年経った今も
カーステに突っ込んで聞いている。
きっと五年後も聞いているだろう。
それは懐かしいからじゃない。
自分にとって、それが新しかったときのことを思い出して
自分を慰めているわけじゃない。
聞くとハッピーになれるからだ。
そして、クオリティーが高いからだ。
ハッピー度が高いとただのスカスカのポップになり、
クオリティーが高いとただの難解な自己満足になりがちな昨今、
そういう意味でこのCDはかなり貴重な一枚だ。
BGMとしてもかなり有用だ。
日常生活、デート、パーティー。
どの状況にかけてもマッチする。
レアグルーヴや、ヒップホップクラシックと同じで、
ビンテージという概念がつけられてもおかしくない音楽だ。
よいものを大切にできる人にはぜひ聞いてほしい。