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どう読むか、聖書 (朝日選書)

価格: ¥4,200
カテゴリ: 単行本
ブランド: 朝日新聞
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結局はパウロ主義の復権を目指しているだけのこと・・・ ★★☆☆☆
マタイが神の国の代わりに天国との表現を用いているのをどうこじつければ「主の名(ヤハウェ)をみだりに唱えてはならない」と関係付けられるのであろう。「神」と言う語はマルコ書と同じくらい頻繁に用いられている。これでは論理的論述は期待できそうもない。読者の多くは信仰者と思われ、読み始めてまもなく論理性を棄てることを要求されているかのようである。本書の目的は幾多のマルコ先行論者の例にもれず、パウロを『マタイ書のイエス』の糾弾の的からそらせることのようであり「パウロは聖書をどう読んだか」(p191)以降にその傾向が顕著となる。イエスのパリサイ批判・糾弾は彼らが聖書の文字を離れ、あるいは文字を歪めて読んでいることに起因している。そして誤訳だらけのLXXを聖書とした「パリサイ人の子」パウロはパリサイ人以上に文字を離れ、ハバクク書を誤読して信仰義認論を展開したのである。イエスが聞けばさぞ唖然としたことであろう。まさに「聖書も神の言葉も知らない」である。「死んだ者の神ではなく生きている者の神」(p117以下)への考察の甘さに見られるように、イエスが旧約をどう読んだかへの考察には見るべきものはなく、「パウロはどう読んだか」が本題のようで、パウロ擁護のキリスト者向け読み物と割り切って読めば「星4つ」というところであろう。
アンチ・キリスト原理主義 ★★★★★
非常に丁寧に、書物としての『聖書』を指摘している。
ある程度、キリスト教を知っている人には、ショックな内容かも
しれない。その中にキリスト原理主義者がいれば怒るかもしれない。
『聖書』は、人が記した書物という基本的原則があるにも関わらず、
長い歴史の中で神格化されすぎていると思う私には、最適な本でした。
聖書は神聖なる書物ではない、と納得できる本  ★★★★★
新約聖書を開くと、いきなり<イエス・キリストの系図>というカタカナの羅列に驚かされます。それでも頑張って読み進んでいくと、今度はイエスは<処女>マリアから生まれた、とぬけぬけと書いてあります。だったらこの、イエスの名義上の父親でしかないヨセフまでの長々とした系図はなんだったのか、むしろイヴからマリアまでの系図を載せるべきだったのではないか、と思うのはきっと私だけではないでしょう。 ーー聖書というのはなんともキッカイな本です。

ところで、この系図には4人だけ女性が登場しています。タマル、ラハブ、ルツ、ウリアの妻(バテシバ)がそうですが、この特別扱いされている4人はどういう女性なのか、という謎解き(?)から本書ははじまります。バテシバは本名ではなくわざわざ<ウリアの妻>と記されていますが、それはどうしてなのか? 聖書に詳しい方にはお分かりかもしれませんが、そうでない方はどうぞ本書をお読みください。
面白い話題が多く登場しますが、決して興味本位に陥ることなく、かなり本格的な内容です。

個人的な感想を記しておきますと、パウロが旧約をかなり強引に、と言うより、勝手に変更している、という指摘は大変興味深く読みましたが、著者がそのパウロの思索を展開させて論じる「十字架の逆説」というご意見には、判断を保留させていただきます。