Michael Porterの本をどれか一冊というのであれば、私はこの本をお勧めしたいと思います。とくに、企業の競走戦略を考察するための理論を自分で新しく作りたい、という人に向いていると思います。まったく何の準備もなしに一人で理論を作り上げるのは大変ですから、その「とっかかり」を得るのに著者が考えに考えた方法を参考にすれば良いのです。

内容はそれほど難しくありません。基本となるfive forcesとvalue chainを見付けたことが価値のある発見で、あとはむしろ、机の上で練り上げたようなことが書いてあります。この本に学んで、まねて、最後は著者を追い越しちゃいましょう。

著者の理論は毀誉褒貶があるようです。批判の理由は、予想が当たらないじゃないかということだと思いますが、理論は少しずつ完成されて行くもので、先人が築いたものを後の人が学び、改良して行き、やがて完全なものとなるのです。中味をブラックボックスで扱って、結果だけで当たった当たらないというのであれば、占いと変わりません。著者がどう考えたか、その思考の過程が理論の完成にどれだけ寄与したかが重要です。

この本を読んで、もっと詳しく理論の形成の過程を知りたいというのであれば、遡って前著のCompetitive Strategyに戻れば良いと思います。何分に大著ですので、その時間を別な読書や思索に投資したいという考えもありだと思います。お金だけではなく、時間の節約も大切です。

Few books define the field where they are. This is one of them. But often these books are great in content but not so much in clarity. This book also beats that. Porter's style is at the same time brilliant and clear, engaging and deep, motivating and enlightening. You will have a hard time trying to put this book down. You will learn the rules many companies live by. But you will also do it for the sheer intellectual pleasure of following a sharp mind in full motion and telling you all with so much clarity. Just don't miss his other two classic books.