ビジネスアナリシスのためのユースケース読本
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2000年初頭に要求開発やアジャイル開発が提唱され、早く確実にソフトウェア要求を引き出して継続的に実装していくことが今日の開発スタイルとなっています。また、ビジネスアナリシス知識体系ガイドであるBABOK(A Guide to the Business Analysis Body of Knowledge)や要求工学知識体系であるREBOK(Requirements Engineering Body Of Knowledge)の登場によって、ますますソフトウェア要求というものが重要視されてきています。
ユースケースは、1980年代にイヴァー・ヤコブソンによって提唱されたソフトウェア要求の技法です。2000年頃、オブジェクト指向開発とその表記法であるUMLが開発者に広まるのとあわせて、ユースケースはシステム開発の要件定義などのシーンで活用されるようになりました。2009年にはBABOK(r)ガイドにテクニックのひとつとして紹介され、システム企画などビジネスアナリシスのシーンでも活用が始まっています。
一方で、著者はユースケースの実践者を悩ませる数々のアンチパターンや誤解も目にしてきました。本書は、そんな現場で指導してきた“ユースケースをほどよく理解し実践できるためのエッセンス”をまとめたものです。単なるユースケースの表記の解説ではなく、開発の現場でユースケースを活用する実践者にステップアップしていいただけるように解説しています。
文字数:約11500文字
※本書は、技術評論社「JavaプレスVol.45」に収録された「特別企画 上級SEのためのユースケース実践 」第1章 ユースケースとプロジェクトマネジメントに、2012年加筆・再構成したものです。