時々の作者の思考や感情が、作品や登場人物にダイレクトに反映されてくるわけだ。これを整合性の破綻とみるか、ダイナミズムに溢れた新鮮さとみるかは、それぞれである。私は、マリウスとオクタヴィアの素敵な恋物語を思い出すと、この成りゆきは少々辛かった。
作者の視点が何処へ動いていくのか、つまり、本筋がどのように進められていくのか、依然、注目が必要であろう。