いやぁ、ある程度予想はしておりましたが・・・・・
★★★★★
頑固なまでに我が道を行く、クールでかっこいい女探偵ヴィッキー・ネルソンの活躍を描いた「ブラッド・シリーズ」4作目。今度の事件は「歩く死体」!?
最初は「なるほど、今度はゾンビ(フランケンシュタイン)できたか」と納得していたわけです。職場で心臓発作で亡くなったヴィッキーのお母さんの遺体が盗まれ、やがて・・・・という具合にお話が進んでいくようだったので、ふむ、いつもの定番崩しで楽しませてくれるんだな・・・と。
しかしながら、読み進むうちに、なにやら妖しい予感が・・・まず、作品の雰囲気自体がいままでになく重たい、それに、いままでは掛け合い漫才みたいなところもあった、ヴィッキー、ヘンリー、マイクの三角関係が本作でいっきに炎上するわ、主人公たちそれぞれが、最大の危機に直面するわと、なんだか違う!しかも、血や化学薬品の匂いが漂ってきそうなほど鮮烈なイメージがこれでもか、これでもかと疾風怒濤、津波のごとくに押し寄せて、あれよあれよという間に物語はクライマックスへ突き進んでしまうんです。
詳しく解説して興趣をそいでしまいたくないので、これ以上は書きませんが、読み終わった時には、思わず、ほぉ〜っとため息をついてしまいました。
この結末についてはたぶん、賛否両論かもしれません。どうぞ、本作を読んでたしかめてください。