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Stitt Plays Bird

価格: ¥1,327
カテゴリ: CD
ブランド: Rhino/Wea UK
Amazon.co.jpで確認
Birdとのちがいを鮮やかに示した名盤 ★★★★☆
 まず、録音はAtlanticの中でも上位に入ると思います。透明感があっていい音です。

 演奏のほうですが、これも素晴らしい出来と言っていいでしょう。よく知られているように、StittにはParkerの亜流、という評価が生涯付き纏い、それを本人も気にして一時楽器をテナーに持ち替える、というようなこともしていました。結果的には、それもStittの芸術の幅を広げることになり、プラスだったのではないでしょうか。

 本アルバムはパーカーのカバー集ですから、当然すべてアルトでの演奏です。それだけによりスティットのブロワーとしての真面目をストレートに現しているものと言えましょう。パーカーが旋律や小節の区切りから離れたところで抽象的なアドリブを追求したのに対して、スティットはあくまでオリジナルの旋律を発想の中心に据えます。これはパーカーがスティットよりも優れている、ということではなくて、音楽家の資質のちがいと考えます。もちろん、パーカーのアドリブのほうがより自由な発想に貫かれていて、軽々と飛翔し、そのことで「史上最高のジャズメン」と評されているのは当然のことです。しかし、それをスティットの評価を貶めるために使うのは、音楽の楽しみ方を狭くする以外のポジティブな意味は何もないように思います。

 サイドメンもよい。ジョン・ルイスはパーカーのサボイ盤にも参加して名演を聴かせているプレイヤーです。特筆すべきはギターのジム・ホールの参加で、これが和音に厚みを加え、重要な「縁の下の力持ち」となっています。特に"Confirmation" で、途中からギターが加わって豊麗なサウンドになってゆくくだりは、たまりません。後藤雅洋氏が以前に触れていたように、スティットを知る上で是非聴いておきたい名盤と言えるでしょう。