これはいい本です
★★★★★
Linuxの生みの親、リーナストーバルスのLinuxというOSを作り出す形を借りた革命的行動なのではないかと思えてくる
FreeSoftwareには長い歴史があり、黎明期のUNIXからBSDなどの間で・・・などはどれだけちっぽけで世界にマイナスだったのかを教えてくれる
同じように他のテクノロジーでも、クローズドなものにして特定の人たちが莫大な利益を得る構造はあちこちにある
なかなかOSS的な考えが他の業態にまで波及していくのは難しいのかもしれないけれど
オープンにして世界が便利になるようにすることもエコになるとおもうんだけどなぁ
Linux(オープンソース)の発展の歴史、その開発者の半生と哲学
★★★★☆
『ビジョンは退屈ではだめ。船を建造するとは、人を集め、木材を用意し、
人に個々の作業を割り当てることではなく、大海原を目指すという目的を与えることだ。』
とは、カルロス・ゴーン氏の言葉。
しかし、世の中には、ただ船を建造することが楽しいと感じる人がいるんだな、と。
(もしかしたら解釈しきれてない部分があったらごめんなさい。。)
Linuxの開発の創始者(と言ったらいいかしら)、リーナス・トーバルズ氏の自伝。
少年時代の話からLinuxの開発時期、そして運営と果ては人生の意味についての哲学的思考について(といってもそれは序章に書かれている。つまり、彼に最も大事で、最も伝えたかったことだ)。
彼の半生と考えに触れられる一冊。
技術について興味のある者にとってエキサイティグだったのは、第2部のLinux開発時のエピソードだ。(まぁ理解できない部分も多々。。)
Linuxは、ただただ、彼の趣味のうちで始まったのだと。
ただ、そのあまりの完成度に多くのPCオタクが興味を持って広まったのだと。
後半に行くに従って退屈になっていくので飛ばし読みしたけれど、興味深かったのは、第3部第16章「なぜオープンソースこそ筋が通っているのか」。
誰もが無償で、閲覧、改良、変更、活用が出来るオープンソースという手法が、なぜこれほどまでに世界中に波及したのか。
ビル・ゲイツが抱く疑問は誰もが考えるものだろう。
この章は、その彼なりの答えと解説であり、それは彼自身の人生哲学、即ち
「ある程度生存の保証された社会では(お金ではなく)社会性を持つことや楽しむことが生きる目的になる」
ということにつながる。
それで説明しきれない部分もあるし、自分はまだ納得できる部分出来ない部分もあるけれど、オープンソースが、人類の利己主義的ではない部分が時代の波に乗って大きくなった、とても不思議だけど素敵なツールである、ということは間違いなく感じるところだ。
解説や訳者のあとがきにも、オープンソースについての見解や意見が述べられ、大変興味深い。
オープンソースやLinuxを知るための入門書にはならないが、オープンソースやLinuxの発展の歴史、その開発者の生き様や考え方について興味がある人にとっては、面白い本のはず。
Just for Fun☆
We Do Best The Things We Enjoy
★★★★★
"Just for Fun" was written by Linus Torvalds who developed Linux.
This book refers wide contents from development process of Linux to Linus Torvalds's private life. As shown in the title, I was prepossessed by the story that Linus succeeded as a result of putting all his heart into a favorite thing. It seems we do best the things we enjoy.
優しい独裁者の「易しい哲学書」
★★★★★
私はLinuxユーザーで、見掛けがマトモなオタクだと自負しておりますが、リーナス氏が本を出しているとは知りませんでした。…そもそも少し前までは読書など無関心だったからかもしれませんが…。
というわけで偶然見つけて衝動買い!タイトル通り「楽しい」本です!ある程度知識がないと読み進めるのはキツイかもしれませんが、自伝的な本ですし「Linuxって何?」って人は見ないでしょう…。見た目の通り技術書ではないですが、見た目とは違って「哲学書」です…と私は言いたい。
オープンソースの哲学だけにとどまらず、人間とは何か?進化とは何か?易しい言葉で気付かせてくれる…そんな本です!
リーナスの素顔&オープンソース論
★★★★★
書籍の内容は、「リーナスがLinuxをどういう経緯で開発したのか」はもちろんのこと、
「リーナスのオープンソース論」「リーナスの考える人生の目的」といったテーマのエッセイ、
そして、担当編集者との対話・交流、リーナスの家族・育った環境、ペンギンマスコットの由来など。
スタイルとしては、リーナス自身から、担当編集者から、ときおりリーナスの家族から、
といった形でパラレルに語られる、一種の”ドキュメンタリー番組タッチ”。
リーナスは、好きなことに時間を忘れて没頭する、ただのオタクである。
大学生で、世界を席巻するOSを作り上げたと聞けば、
「アインシュタイン以来の天才児現る!」といった様相だが、
彼は有名になってからもしばらく、アパートに住み、記者からの電話にも自分で出た。
自身の功績についても、「フィンランドの厳しい気候ではこもりがちになる」、
「他に楽しいことがなかった。」「僕の鼻がもう少し小さければより社交的だったかも」といった調子。
そんな飾り気のない革命家が、彼の正体である。
「お金に目をくれない」なんて評価もナンセンスだ。
だって、彼はむしろそういった欲深ささえ、一般のひとと同様に持ち合わせているから。
オープンソース論についても、下手な新書に触れるより、手っ取り早く正しく掴める。
また、彼は「娯楽」にひとつの価値を持ち合わせている点に、刺激を受けた。
”Just for fun”(原書のタイトル)、これが本書のテーマである。
情報系の学生はもちろんのこと、個人的には、中高生の読書感想文にオススメ。
ステレオタイプの大人には、鼻に付く内容だと思う。