超ネガティブ
★★★★★
「ハイ出ましたよ、見事な肉入り袋が」
と競売人の親方が言う、
棒がけつにおりる、その意味は「これぞ掛け値なしの話だ」
売られた畜生のけつに。
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「肉入り袋」という詩のフレーズです。タイトルがいいですね。いわずとしれた大作家ですが、小難しいもんじゃない。この人は寂しい境遇や、不幸な境遇にいる人を勇気づけたり、笑わせたりすることができる数少ない作家の一人です。オーデンが解説で似たようなことを書いてますね。「三十歳以下で、内向的でない人、あるいは青年期に不幸せでなかった内向的でない人で、詩の愛好家になった人に私はまだお目にかかったことがない」
なるほどね。そうこなくっちゃと思いませんか。
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一台の車がやって来る、ライトをいっぱいのまぶしさにつけて、
それが樹に閃く。
私には何の関わりもない。
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最高ですね。ハーディは他人事みたいな顔で不幸な人達のことを書き続けた人だ。ひねくれまくった文章で。笑えますよ。それに勇気づけられる。