600種とはすごい
★★★☆☆
04年も12月になり新シリーズとなった学研が新しい爬虫両生類の図鑑を出した。時期的にどうしても同じ年の2月に発売となった小学館のNEOと比較せざるおえない。NEOが約500種掲載のところ本書は100種も多い約600種掲載で数では圧倒している。しかし、ページ数が少ない分、100種類の多さが目立たないのは残念。著者となっている鳥羽氏、福山氏、草野氏は執筆ではなく監修となっており、実質、写真家の内山りゅう氏や平井博氏、美保尚志氏が執筆・協力となっている。このあたりが爬虫・両生類の分類屋さんが監修・執筆したNEOと生態屋さんが監修・指導した本書の差となっているような気がする。新種のインドハナガエルも載っていない。また、「すべて写真」とあるが唯一セーシェルガエルはイラストなのはそもそも写真がほとんど無いのだろうから両書ともやむおえない。国産のクロイワトカゲモドキの亜種を載せたNEO と帰化しているとはいえ北中南米産のカミツキガメの亜種を掲載した本書、と言うあたりで価値判断できないだろうか。個人的には有尾類が少ないが珍しい写真もあり評価したい。中でもホライモリが3匹集まった写真は価値がある。しかし、本書もNEOと同様にトルコスジイモリの写真をトルコクシイモリとしているのは何か理由があるのだろうか、次刷で修正してもらいたい。鳴き声CDもないが、ダブっていない種も多くマニアは両方買い!