ワイン初心者を勘違いさせる独断に満ちている
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ワインの初心者にはわからないだろうと思って、勝手な独断を言いたい放題のめちゃくちゃな内容です。
まず、ワインは地域にもよるが1〜5万円くらいまでは「高いほど美味しい」のに、“高いものは良い”というのは間違いで、“ワインは値段に関わらず産地での原価は同じ値段”という根拠のない暴論から始まります。
“ワインの価格は数量を表していて、品質を表していない”
→ 少量生産で安いものも、十分な量を造っていても高いものもあり、現実にそんなことはとても言えない。一部のカルト的なワインを除き、ワインは値段が高いほど美味しい傾向が非常に強い。
“ワインは熟成しない”→ ワインは瓶内熟成により得も言えぬ変貌を遂げる。そこがワインの醍醐味である。
“市場に出ているワインは常に飲み頃である” → 多くのワインは飲み頃になる前にリリースされて、本当の飲み頃になる前に飲まれてしまう。
“熟成ではなく数が減ったから値段が上昇する” → 年月によって希少価値も出るが、熟成させるためのコストも上乗せされて値上がりする。
“地域性の源である太陽エネルギーが同じ量入っていれば同じ価値のワインである” → 日照量も重要な要素だが、寒暖差、雨量、土地、醸造方法などによって、ワインの価値は大きく変動する。安いワインほど、日照量に左右される傾向はあるので、筆者はそれを勘違いしていると思われる。
“値段の違いなどは気にせず好きなものを飲めばよい” → 残念ながら高いワインの方が『感動』を与えてくれる確率が高い。
ロマネコンティを飲んだことも飲む気もなく、ソムリエ試験を2回落ちていて、高価なワインをやたらと悪者扱いする著者は、最後には自分のレストランの安ワイン中心のリストで事足りるような印象を与えて終わってしまっている。
初心者には有用な当たり前の知識もそれなりに書いてありますが、ワインへの愛情が感じられず、独断に満ちた内容でした。
フランスワインの奥深さを思い知る1冊です
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ワインは値段でおいしいまずいが決まるものでもなく、又 安い=品質が悪い・・・ではない。フランスワインは品質という意味ではすべて 高いと著者は断言しています。
そしてなぜ 高いワイン、安いワインがあるかをわかりやすく説明しており、目からうろこが落ちる思いです。
キッチリとコンパクトにわかりやすくまとめられたワイン入門書
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一般的にワインのことになると数々の形容詞とフランス語などをならべわかったような形にもっていく傾向があり、特にもともと中年以上の男性などは「そんなものいちいち読んでられるか」と意固地になるところもあり、最初のとっつきは難しいものがあります。私自身もそうだったのですが、この本は太陽と土をベースに高級といわれるフランス産地や年によって異なるビンテージなるものの理由、格付けなど日本酒などと比較しながら明快に解説してくれている。読み終えればいっぱしのワイン通になっている自分がいた。
ワインを知る第一歩
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大好きなワインに関する、かっこいい資格を取得したいと思い、ワンエキスパートに興味を持った私でしたが、ただの飲み好き・知識ゼロの私が暗記するための専門書を見ても、なかなか読むことができませんでした。まず、詳しいワインの事を知る前に、ワイン好き素人のために、ちょっとした手ほどき程度のものを探していました。この本は、まさに求めているものでした。知識のない人が、これから奥深いワインを知るためのコツを掴むにはもってこいです。著者がレストランをしていることもあるせいか、お客(素人)の視点から、ワインの知りたい事柄が書かれています。
ワインの味に深見が出ます!
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私のような,ワイン初心者の方におすすめ。世にあるたくさんのワインに愛着と興味が出ること間違いなし。ともすると、ただの分類学になってしまうワインの世界を、独自の視線で一刀両断。フランスワインの深見に思わず嵌まってしまいます。わかりやすい語り口で、太陽エネルギーとワインの味の関係,ワインの作り方、ワインの価格の仕組みなどが語られていきます。