実は私は以前秀策の碁を100局くらい並べたことがある。言うまでもなく彼は棋聖と呼ばれる人であるし、最近は「ヒカルの碁」でも有名だ。そんな彼の碁を並べることが自分の棋力アップに役立たないかなという気持ちで。しかし悲しいかな、私の力では彼の偉大さは全く理解できなかった。
本書の第1章では秀策の御城碁全局が取り上げられ、「本手」をキーワードに秀策の碁が解説されている。これがすばらしい。まさに「目から鱗」で、秀策の偉大さが少しわかったような気がした。