ラテン気質というと、明るくって人懐っこくってとってもお人よしというイメージがある。作者が描いている「アミーゴ」たちは、そのイメージとかなり異なる人々たちである。
いわゆる教養階級の不遜さ、マチズモ、年齢差別、へそまがり、小心、冠婚葬祭そして言葉の用法。
一言にラテン文化圏といっても、非常に多様であり、国、地方、の中でも取り巻く社会環境で大きく異なる。
それらをスペイン語のエキスパートである作者が実に生き生きと描いている。
私の過ごした経験から「？」と思うような観点もあるが、それも文化の多様さを実感した。

スペインに行く前にこの本を読んで、実際スペインで暮らしてみたが、私は著者が言うところのスペイン人らしさについて納得したり、違うなと思ったり。でも参考になった、と言うよりも、アミーゴ達に日本ではこんな風に本でいわれてたよー、なんて話の種にしてました。