聖書は、過去何千年にもわたって読み継がれてきた世界的なベストセラーです。
聖書には、神が人間に与えた叡智が満載されています。
人間が本当に人間らしく幸せに生きるための知恵が短い言葉に凝縮されているのです。
それゆえに、現在、世界に十数億人いるキリスト信者の心のよりどころとなり、
人生の道しるべとなっています。
また、聖書ほど世界の歴史、文学、美術、建築、音楽に深く影響を及ぼし、
欧米諸国の伝統や習慣や考え方の土台となっている書物はないでしょう。
わたしたちが国際人のひとりとして、世界の人々とうまくコミュニケーションをとっていくためには、
言語も含めた彼らの文化や考え方を知るのは極めて大切です。
その点において是非とも読んでおきたい本の筆頭してあげられるのが聖書なのです。
ただ、日本の多くの方々にとっては、聖書はやはり理解し難い書物ではないでしょうか。
少し読んではみたがよく分からない、というご経験がおそらくどなたにもおありでしょう。
わたしたち日本人が、日常生活で必要のない外国語をマスターするのが難しいように、
外国からきた聖書も日常生活に直結していなければ、理解するのは難しいのです。
そこで、この本では、そのような方々が聖書にわずかでも親しんでいただかれるように、
聖書の代表的な言葉をセレクトして短くご紹介することにしました。
第1章から第3章は、イエス・キリストの言葉、第4章は、聖パウロの言葉をピックアップしました。
新約聖書のごく一部にしか過ぎませんが、聖書が伝えようとする本質を凝縮させた言葉です。
聖書の言葉によって、皆様が新たな視点をもたれ、人生をより活き活きとしたものにしてくだされば幸いに思います。
主な目次
◆第1章 愛と許し(聖書は「本の中の本」)
隣人を自分のように愛しなさい
あなたがたも人にしなさい
人を裁くな
七の七十倍までも赦しなさい
空の鳥をよく見なさい
茨が伸びてそれをふさいでしまった
あるものは三十倍にもなった
子供のように
仕える者のようになりなさい
休ませてあげよう
◆第2章 使命と恵み(現代社会に生きる聖書の言葉)
人はパンだけで生きるものではない
小さな事に忠実な者
だれよりもたくさん入れた
わたしにしてくれたことなのである
あなたがたは地の塩である
あなたがたは世の光である
狭い門から入りなさい
蛇のように賢く、鳩のように素直に
御心のままに
受けるよりは与える方が幸いである
◆第3章 苦しみと幸せ(天国へ至る道)
わたしの言葉は決して滅びない
心の貧しい人々は、幸いである
悲しむ人々は、幸いである
柔和な人々は、幸いである
義に飢え乾く人々は、幸いである
憐れみ深い人々は、幸いである
心の清い人々は、幸いである
平和を実現する人々は、幸いである
義のために迫害される人々は、幸いである
死ねば、多くの実を結ぶ
◆第4章 喜びと愛(使徒聖パウロの「目からうろこ」)
喜びなさい
絶えず祈りなさい
どんなことにも感謝しなさい
人間として耐えられないようなものはなかったはずです
愛がなければ、わたしに何の益もない。
愛は忍耐強い
赦し合いなさい
わたしは弱いときにこそ強いからです
喜んで与える人を神は愛してくださるからです
愛によって互いに仕えなさい
【著者紹介】
中井俊已(なかいとしみ)
作家・教育コンサルタント。私立小中学校に23年間勤務後、2005年に独立。
大学在学中、ローマにてヨハネ・パウロⅡ世教皇よりカトリック受洗。
『ラッキー!』『ハッピー!』『元気がでる魔法の口ぐせ』(以上、PHP研究所)などがベストセラーとなり、ロングセラー『マザー・テレサ愛の花束』(PHP研究所)『あしたからの仕事が楽しくなる小さな習慣』(明日香出版)『読むだけで「人生がうまくいく」48の物語』(成美文庫)『男の子のやる気を引き出す魔法のスイッチ』(学陽書房)など、日本での著書は約50冊。講演活動も全国に広がり人気を博している。