こちらは35作品の冒頭部分＝授業で一度は習ったことのある馴染みのある部分をえんぴつでなぞり書きしていく本です。

全体的に４部構成で成り立っています。

・古典より
枕草子、方丈記、平家物語、徒然草、伊勢物語、奥の細道

・近代文学より
伊豆の踊り子、蜘蛛の糸、金閣寺、草枕、たけくらべ、風立ちぬ、山椒魚

・詩、短歌、俳句より
雨ニモマケズ、汚れつちまつた悲しみに　他10作品

・童謡、唱歌より
夕焼小焼、花、椰子の実、村祭り　他5作品

この本ではまず楷書のお手本を声に出して読み、その後薄く印刷された同じ文章をなぞり書きする方法がすすめられています。

行書での一般的な例文での練習本が多い中で
こちらは楷書の練習をしながら日本の名作まで味わうことができる、とてもお得感たっぷりの本だと思います。

単調な作業だと飽きてしまいそうですが
これならバリエーションが豊富ですし、前のページから
やっていく必要もないのでその日の気分で作品を選ぶことができます。
飽き性な私には本当にぴったりな本でした。

各ページも広げやすく、厚さも適度なので右ページ、左ページともに
書きやすいです。

お手本の字のバランスがよく、真似したいと思える字だったのも購入の大きなポイントでした。

音読していると学生時代に戻ったようで当時のことが浮かんでくると同時に、
当時ではなかなか気付かなかった日本語の美しさが味わえました。
タイトルの「美しい日本語」とは、字のことだけではなかったのですね。
練習本でこんなにゆったりとした時間がすごせるとは思いませんでした☆おすすめです。