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こんな大学で学びたい!―日本全国773校探訪記

価格: ¥1,470
カテゴリ: 単行本
ブランド: 新潮社
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全大学を訪ねたから書ける、現在の大学事情と、その取り組み ★★★★☆
【メインは第4章ではない】
 「日本全国773校探訪記」とありますが、この773大学について満遍なく知識を得たいと考える方には、この本は不向きかと思います。他のレビューに「一校につき数行程度の記述」とある通りですから、どんな学部があるのかの紹介もありません。また、筆者の主観にあふれた記述がほとんどです。例を挙げれば、岡山県の紹介、最末尾にはこのようにあります。
   「美作大学は津山市で地味にやっている。」
これはあくまで例ですが、なんとも身も蓋もない紹介で美作大の関係者は心情抑えがたいものがあるのではないでしょうか。従いまして、「第4章 がんばれ地方大学! 47都道府県イッキ語り」には過度な期待は無用。どの県に何という名前の大学があるかの紹介と考えればよいでしょう。

【2・3・5章の大学紹介にこそ、重みあり】
 むしろ大切なのは、全大学を訪ねたからこそ書ける、特色のある大学の紹介にこそ、この本の価値はあると思います。具体的に言えば、

   第2章 さすが! 伝統校の実力(東大・東北・熊本・武蔵・成蹊・関西学院・尚絅・阪大医・東工大・駒沢)
   第3章 教育熱心! 環境良好!(聖学院・明大農・東農大・日大文理・芝浦・千葉商科・和洋・京都造形・岡山・立命館・工学院・流通経済・東京工科・文京・多摩・玉川・恵泉・甲南)
   第5章 不況に負けない!「就職力」が磨ける大学(清泉・阪南・明海・大同・流通科学・日本文化・東京経済・女子栄養・武蔵野美術・東北芸術工科・千葉工業・日本社会事業・東京都市・豊田工業・日本工業・大阪工業)

です。これとて一部の大学に過ぎませんが、現在の大学が何を考えているのか、教員はどのような取り組みを行っているのかを知ることができます。また、「大学全入」時代となり、大学と就職の関係はますます高まっていますが、氷河期の中で大学は就職をどのように捉えているかについても扱っています。

【読者層】
 繰り返しとなりますが、筆者がものした内容には、全大学を訪れたからこその内容があると思います。それを考えれば、
   ・大学教育に関心がある方
   ・大学関係各位
   ・2・3・5章に掲載のある大学に興味がある方
   ・受験生の親御さん
は、この本に手を伸ばしてしかるべきと考えます。ただ、先述の通り、全大学の全学部を網羅しているわけではありませんから、受験生の受験校選びには、直接の役には立たないでしょう。

【評価】
 ただ、全大学を訪れた証拠をどこかに残さなければならないことはわかります。それがあっての内容ということも理解できますが、メインは「第4章 がんばれ地方大学! 47都道府県イッキ語り」ではないこと。しかし、それを明確にしていないこと。以上2点を踏まえて、★4つといたします。
学びたいと思えない。 ★☆☆☆☆
一部の大学は数ページにわたって評価されているが、
そうなんだ!と思わされる情報も載っているが、
多くの大学は一行ずつのレビュー。参考にならなかった。
大学の選び方を変えてくれます ★★★★★
大学には独自の建学の精神や校風があるものですね。筆者は、自分の足で、全国の大学を実際に回って大学を紹介していることは、凄いことです。知られざる大学が優れた特長を持っていることを再認識できます。また各大学へのアドバイスは、とても価値がありますね。大学関係者にとって、とても参考になる本だと思います。受験生には、志望校を選ぶ際に、自分の目でキャンパスを実際に訪ねて、理解することの重要性がわかると思います。受験生の親にも参考になります。
日本すべての大学を網羅! ★★★★★
日本中のすべての大学(773校)を見学した記録が書かれています。
日本中のすべての鉄道の駅を制覇した人は居るかもしれませんが,日本中のすべての大学に足を運んだ人はこの本の著者だけでしょう。

全国の様々大学について知るきっかけになる本なので,
高校の先生や,「やりたいことが見つかれない受験生」や「自分の大学に疑問を抱いている大学生」にはオススメです。

ほとんどの大学の紹介が1行コメントなのが残念ですが,
一部の大学については,実際に大学の教職員や学生たちとコミュニケーションの様子にについても書かれています。
「網羅」してはいるが、ただのエッセーに過ぎない ★☆☆☆☆
残念ながら、私の中では「今年の期待はずれ書籍 暫定1位」になってしまいました。

まず、他の方のレビューにもありますが、「日本全国773校探訪記」と題されている割には、
「詳しく見学できた大学は詳しく書いているが、それ以外はザーッと書いただけ」
というレベルです。これでは、到底大学選びの参考にはなりません。

また、これだけの大学を回るからには、評価する際の、筆者なりの「一定のものさし」
があるのだと思っていました。しかし、その場その場の雰囲気や、「感覚」で書いているに
過ぎません。
例えば、「学生数100人に対して、学食のイスの数が○○以上なら....」とか、分かりやすい
指標があると良かったと思いますが、そういう記述をされている箇所は、皆無です。

確かに、全国の大学を個人で回ることは、すごい労力だと思います。
しかし、「これが書籍としてどうか?」と問われると、書籍化するだけの価値があるとは
思えません。

小学生の「今日は〜〜を見学に行きました。楽しかったです。」という感想文のような、
そんな印象を受ける1冊でした。残念。