久しぶりに圧倒された作品集でした。
多くの作品集は表紙の写真が一番良かったりするのですが、
全ページに渡ってこのクオリティであるのは正直驚きです。
動物達の表情やその生活感を素晴らしいセンスと構成力で表現され
ページをめくる度に圧倒されました。
68作品が収録されていますが、どれも動物達の目線や表情、
そして仕草やシュチュエーションが素晴らしく、
どの作品もしばらく見入ってしまうものばかりでした。
動物達がモデルさんばりのポースと目線、表情が見ていてとても素敵です。
少々高額ですが、この作品集の表紙の写真を見て「素敵だな〜」と思った方は是非おススメです。
Nick brandt氏の作品のどこかノスタルジックで不思議な世界観にハマる事間違いありません。

Nick Brandt氏という写真家は知りませんでしたが、友人に薦められて入手しました。

全ての写真が「おお！」と驚いてしまうような構図（というか構成美？）で、すごい圧巻なのですが、途中これが白黒の写真であることを忘れてしまっている自分に気がついて驚きました。とにかく美しいのです。

アフリカの野生動物達の持つ美しさというものが、人間が美的感覚で頼りにしがちな色を省くことによって、より強調されているのではないでしょうか。

動物の美しさとはかくも強烈なものなのだなぁと、しばし呆然とすること請け合いです。

あまり名前を聞いたことの無い人でしたが、写真をみて凄いのひとこと。動物たちが押さえた表情でまるで自分のポートレイトを撮ってもらう為にポーズしているかのごとく、凛とした表情で被写体になっています。いったいどれだけの時間と労力をかけたらこんな写真が撮れるものか．．．ただただ感服です。トラベルでアフリカを回っただけでは絶対に取れない写真です。モノクロームのトーンがアフリカの自然の奥底の生命力を強調し、動物たちを孤高の存在に昇華させています。