詳細な文献調査
★☆☆☆☆
データが(処理の仕方が怪しいところはあるけど)豊富だった.
# このデータの多さで縦書きなのはstressful....
でも, それ以外は正直おもしろくなかった.
フィールドワークが無いぶん, 筆者の大学教員としての経験に基づいている考えも多く, 分野による文化の違いを感じた.
unnecessary reputationがあまりに多いのも気になった.
世界の大学教員事情
★★★★☆
日本と欧米の大学教員のなり方や出世の仕方が纏まとまっており、興味深い一冊でした。
冒頭に紹介されていた日本の大学教員の逆ピラミッド構造は、
確かに諸外国にはない、異様なものにも見えましたが、
特に私立大学では、大学単位で「教授」に対する考え方について
相当大きな開きがあるようだ、といった事情もあるのではないか、
そこを考慮すればもう少し違った側面が見えてくるのではないか、とも思いました。
著者の小中高教員数の推計と提言は記憶に新しいものですが、
本書で行われている大学教員数に関する推計も興味深く読みました。
それに基づく、
大学院博士課程を一時閉鎖せよ、との提言は刺激に満ちたものですが、
私も旧帝大をはじめとする有力研究大学以外の博士課程は見直すべきかも
しれないなぁ、とも思います。
比較資料として有用
★★★★☆
英米独仏の大学教員採用システム、博士養成制度の比較をコンパクトにまとめたものとして便利な一冊である。
過激な提言(博士課程を一時停止せよ)もあるがその部分はむしろ根拠が薄く、資料として活用するべき本であろう。