コンセプトとしては、解剖・組織・発生を一まとめで学習しようとしている本です。
文章も翻訳の割には読みやすく、写真や図も多く、まとめも簡潔にまとまっているため勉強しやすい本です。
そして、この手の本にしては値段も一万円を切るので、買いだと思います。

人の体に触れる仕事につくと、ありきたりの本では物足りない。
かといって、何万円もする本は細かい解剖で、必要としないところも多い。

実際に体に触れる職業なら、持っていて損はない一冊です。
もう４年ほど買い渋っていましたが、定価より安くで載っていたので思い切って購入しました。
やはり、もっと早くに手元に持っておくべきでした。
クリニカルマッサージとは少し別の観点からの本がほしい方にはこの本がおすすめです。

適度な内容の深さ・量であり、図譜も豊富。
前の方が書いているように、コメディカルであれば、この本が必要十分な解剖の知識体系であると思う。
大型本ですが、値段は高すぎない。

臨床的記載があったり、発生の分野がすばらしかたり、
なかなか個性のある本で、個人的にはとても好きな本。

医療系学部でなくとも、例えば医用工学の分野を考えている工学部学生などにもおススメしたい。

学生には本書で十分のような感じがする。
もちろん、これ以上細かく、そして高価な本は多数あるが、
実際、多くの学生は、体表解剖だけでも厳しい感じだ。
そんな学生に、組織をもっと勉強させるのは
少し酷のような感じがするのは私だけではないだろう。
本書は、時間的にも厳しい学生が組織を短時間で理解するために、
本書を活用して欲しい。

きっと、組織は得体の知れないもの、とは思わなくなるだろう。